フレスコバルディの声楽曲動画

 フレスコバルディはもちろん初期バロック鍵盤音楽の発達に多大な貢献をしたのですが,その一方で声楽曲も書いています.印刷本だけでも5声のマドリガル集第1巻(2巻は発行されたか失われたかは不明),1-3声のアリア集『チェンバロとテオルボ伴奏で歌うための音楽的アリア集』1・2巻,モテット集第2巻(こちらは1巻は失われたもよう),二つの8声のミサが現存しています.

 ところが,声楽曲,特に世俗の声楽曲であるアリア集については,演奏家の間ですら評価が低く,滅多に演奏されていませんでした.ただ,古楽の世界にちょっと長めにいるとわかることですが,この低評価というのは大抵は技術的・解釈的な問題でいい録音・実演が少ないことろから出てくる偏見であることが多いのですね.たとえば音楽学者の大家にすら徒らに複雑とまで言われた14世紀後半の音楽や,保守的技法にとどまっていたと言われたオブレヒトの評価(実はジョスカン世代の最先端はジョスカンでなくオブレヒトだった)などのように,フレスコバルディも最近の見事な演奏水準によって本来あるべき評価を回復しつつあるところです.


まずは大作『モニカのアリアによるミサ』から.Concerto Palatino による演奏です.


元になった作曲者不詳のアリアはこちらが名演です.



アリア集からの演奏を.こちらが一番有名でよく演奏される曲です.Alice Borcianiさんは生粋のイタリア人です.すばらしいボーイソプラノ的な響きもある声ですが,同時に超絶技巧とスタミナを要求されるオペラの大曲も演じきれるソプラノです.


こちらは2声のアリア,"Non vi partite" テノール Dan Dunkelblum さん,カウンターテノール Doron Schleifer さん.お二人ともイスラエル出身だそうです.


Flavio Ferri-Benedettiさんによる"Così mi disprezzate"の演奏.イタリア人ですが子供の時にスペインに育ったのでバイリンガルのようです.


同じ曲で日本の彌勒忠史さんの演奏.


彌勒忠史さんの演奏で"Maddalena alla croce"


Concerto di Margheritaによる"Voi partite mio sole"演奏.歌唱はなんとハープも弾いている Tanja Vogrin さん.じつは今は歌も楽器も演奏できるマルチプレーヤーの優れた演奏家も増えています.


Mariana Floresさんの演奏.アルゼンチン出身でややラテン風味の演奏ですが見事だと思います.


"Soffrir non posso" テノール Tore Tom Denys さん,Erik Leidal さんによる演奏.


テノール Dan Dunkelblum さんによる "A miei pianti" の演奏.



YouTubeにも色々他に魅力的な演奏があるので,ちまちま探してみてください.ただ,まあこれぐらいあればフレスコバルディが声楽曲で劣るなどという人はいなくなるでしょうか(笑).




posted by 新見我無人 at 01:41Comment(0)日記

改行がうまくいかない?

どうもブログの css に変な処理があるようで,カンマの直前で改行されたり,英単語中で改行されたりとおかしなことになっていて,見苦しいので,少し調べてみます.しかしネットが便利にはなったのですが,最近は調べたいことがグーグル検索の先頭に出て来ないことが多くてこまったものです.hmtl関係の書籍も,以前はかなり細かいところまで書いていたはずですが,最近はちょっと雑な気がしますね.
posted by 新見我無人 at 21:11Comment(0)日記

ジョスカンのmp3と動画

そろそろジョスカンのmp3と実演動画を.ミサ『第六旋法の武装せる人』よりアニュス・デイの第三アニュスは,CDなどの演奏ではかなり遅くて,一拍遅れのカノンがあまり効果的でないので,midiでこの部分だけ作ったという経緯があります.しかしこのスピードで演奏するとすれば相当の演奏技術ではあるでしょうね.他のミサ全曲の二つのmp3はもうCDも複数でていますし,下で紹介しているYouTubeに公開されているライブ名演があるので,もう需要がないといえばないですが,せっかく写本から打ち込んだので……

ジョスカン ミサ『めでたし、海の星』


作曲者不詳(Malcourt?)「不幸が私を打つ」


ジョスカン ミサ『不幸が私を打つ』


ジョスカン ミサ『第六旋法の武装せる人』よりアニュス・デイ (調整しました)



Gli Angeli Genèveによるジョスカンのミサ『不幸が私を打つ』の名演(2018/08/30ユトレヒト古楽祭,ライブ).
モテット Praeter rerum seriem と Miserere mei も収録されています.



カペッラ・プラテンシスによるミサ『めでたし、海の星』の名演.(2014/01/16コンサート“Josquin in Rome”ユトレヒト聖ピータース教会,ライブ).


posted by 新見我無人 at 14:21Comment(0)日記