フレスコバルディの鍵盤楽曲

もう少しフレスコバルディを.こんどはチェンバロ・オルガンで.意外とCDを聞くとなぜかフレスコバルディはピンとこないです.どうも即興性とか場の雰囲気とかがあって,スタジオ的な環境で録音するのには向いていないのかもしれないですね.ここではライブ録音を中心に.


最初からライブではないですが……トッカータ集第1巻の第1曲です.フレスコバルディが好きな割には結局作った midi はこれ1つだけ.チェンバロを弾く時はアタック時の倍音が重なった時に出る耳障りの悪い金属音を避けるために,同時に鍵盤を押さずにタイミングをずらすのを,midiでもやってみました.テンポはフレスコバルディの指示通り,かなり自由に変えたつもりでしたが,今こうして聞いてみるとわりとおとなし目ですね.演奏家の方々の実演のほうがもっと自由にやっています.



Eckart Kuperさんの演奏.「チェンバロのタブラチュアのためのトッカータとパルティータ」第1巻 Toccate e partite d'intavolatura di cimbalo libro primo (1615年)から第10トッカータ,ロマネスカに基づくパルティータ,第9トッカータ.ライプツィヒのバッハ博物館での演奏だそうです.


イタリアの Marco Mencoboni さんの演奏.心なしかイタリア気質が現れているような気がします.音楽の花束から「主日のミサ」


Robert Zappullaさんの演奏.曲目はあとからわかったら付け加えます.



Enrico Baianoさんの演奏.フレスコバルディばかりではないですが,大変面白い演奏です.

曲目は
- Giovanni de Macque (1548? - 1614), Capriccio sopra re fa mi so Prime Stravaganze, Capriccietto
- Ascanio Mayone (1570? - 1627), Toccata Seconda, Canzona Francese Quarta
- Giovanni Maria Trabaci (1575 - 1647), Canzona Franzesa Quarta, Capriccio sopra la fa sol la, Gagliarda Quarta
- Girolamo Frescobaldi (1583 – 1647), Cento Partite sopra Passacagli, Gagliarda Quinta - Toccata Nona, Canzona Quinta, Canzona Sesta, Toccata Seconda,
Capriccio Quinto sopra la Bassa Fiamenga
- Gregorio Strozzi (1615? – 1687?), Sonata Seconda del Secondo Tono naturale, Màscara ballata e sonata da piú Caualieri Napolitani nel Regio Palazzo,
Balletto Secondo, Toccata Seconda del Primo Tono
- Giovanni Salvatore (1630? - 1688?), Corrente Prima, Toccata Seconda del Nono Tuono naturale, Canzona Francese Seconda del Nono Tuono naturale
- Alessandro Scarlatti (1660 - 1625), Partite sopra Follia


最後にニコニコ動画から.打ち込みによる演奏ですが,音源は17世紀オルガンでミーントーンだそうで,本格的です.

napier さんによる打ち込み.「不協和音の奇想曲」

トッカータ(音楽の花束より)

napier さんによる打ち込み.「聖体奉挙のためのトッカータ」


posted by 新見我無人 at 22:59Comment(0)日記

Missa L'homme armé ミサ・ロム・アルメの楽しみ

 フランドル楽派のミサ曲のうち,多くの作曲家が好んで素材にしたのは俗謡「武装せる人」"L'homme armé" です.デュファイから始まってフランドル楽派からパレストリーナ,モラーレス,初期バロックのカリッシミ(なんと12声)もミサ「武装せる人」を作曲していますが,なんと現代に至ってまた再びこのテーマが復活して,これをモチーフに作曲が試みられています(有名なのは Karl Jenkins ですが,個人的にはこのフルオケフル合唱の"The Armed man"ミサはあまり好みではありません).

 サイトのほうで全曲ぶん作ったミサ「武装せる人」の midi は,前に記事にしたラ・リューと,ブリュメルです.どちらも写本から作って演奏効果がなるべく上がるようにテンポなどの微調整をかなりやりました.ブリュメルのほうは多分まだ実演などはないかと思います.

アントワーヌ・ブリュメル ミサ「武装せる人」


ピエール・ド・ラ・リュー ミサ「武装せる人」



動画ではライブ演奏があるので,貼り付けておきましょう.

Rebecca Stewart女史指揮のSchola Cantorum Brabantiaeによるオケゲムのミサ「武装せる人」の演奏.驚くほど美しいスーペリウスですが,このスーペリウスに日本の入澤真美さんが参加されています.



ヤーコプ・オブレヒトのミサ「武装せる人」Rebecca Stewart女史のワークショップの最終コンサートのようです.



イタリアの声楽グループ Cantar Lontano とドイツの器楽グループCapella de la Torreによるジョスカンの『種々の旋法によるミサ「武装せる人」』







posted by 新見我無人 at 20:10Comment(0)日記

ラ・リュー,オルト,アグリーコラのモテット,マニフィカトなど

 モテットなど比較的短いmp3を.ピエール・ド・ラ・リューのモテット「めでたし、最も聖なるマリア」は写本のファクシミリ出版社のサンプル写真から目を凝らして解読した思い出深い曲です(笑).3声がそれぞれカノンになる6声のモテットで,すでにロンドン古楽コンソートによるすばらしい演奏があります.

 マルブリアーノ・デ・オルトは16年間ずっとマブリアーノと間違え続けていました…….モテット「めでたし、マリア、恵みの母」はBrussel, Koninklijke Bibliotheek MS. 9126 のファクシミリから直接入力したものです.わりと早い時期に作ったものですが,しかしこの写本には音の間違いが幾つかあって,訂正してちゃんとした音を鳴らすのに苦労しました.もちろん,素人なので正確な訂正になっているかはわかりません.校訂楽譜はこのファクシミリ出版時にはなかったので,多分この midi が数百年ぶりの再演になったことと勝手に思っています.最近オルトのCDがいくつか出ていて,その一つにこの曲が収録されていたので,需要はなくなりましたが,まあ思い出の曲ですね.

 アグリーコラは3声のエレミア哀歌は音源としては珍しいかもしれませんが,他はそれぞれCDなどで名演が聞けます.ラ・リューとならんで意外と注目されていない大作曲家だと思います.


ピエール・ド・ラ・リュー モテット「めでたし、最も聖なるマリア」
Motettus "Ave, sanctissima Maria"


マルブリアーノ・デ・オルト モテット「めでたし、マリア、恵みの母」
Motettus "Ave Maria, mater gratiae"


アレクサンダー・アグリーコラ エレミア哀歌(3声)
Lamentationes (trium vocum)


アレクサンダー・アグリーコラ モテット「我に、聖なる霊よ」
Motettus "Nobis sancte Spiritus"


アレクサンダー・アグリーコラ 第1旋法のマニフィカト
Magnificat primi toni


アレクサンダー・アグリーコラ モテット「めでたし、女王」
Motettus "Salve regina" (I)



Ensemble Musica Nova によるアレクサンダー・アグリーコラ モテット「めでたし、女王」
この動画の写本と同じものから上の midi を作りました.



posted by 新見我無人 at 23:28Comment(0)日記